Interview19
工務部 土木課 中村幸江

土木

お客様にとっての


当たり前の日常を支えるという


特別な仕事

工務部 土木課

中村 幸江SACHIE NAKAMURA

工学研究科
建築・都市科学専攻 修了
2011年入社

軌道の仕事に魅せられ、
日々の安全・安定運行を支える

入社して最初の6年間は、軌道の分野で仕事をしてきました。学生時代に土木を学んできたのですが、軌道は特殊性の高い分野で、学ぶ機会はありませんでした。知らない分野で仕事をすることに不安もありましたが、実際にこの仕事に携わってみると、その魅力に惹きつけられていくのを感じました。よく、レールは生き物のようだと言われています。環境変化やさまざまな要因によって動きが生じるものなのです。それをミリ単位で管理していくのが軌道の仕事。地下鉄という過酷な条件下で困難な課題に向き合いながら、日々の安全・安定運行を支えていく仕事に、責任とやりがいを感じました。
最初に配属となった軌道課では、軌道を起因とする振動・騒音といったお客様からいただいたご意見への対応策の検討や、システム開発も経験しました。次の軌道工事所では、軌道工事の設計、積算、発注、工事監理を行っています。千代田線代々木上原駅で分岐器の改良工事を担当した際には、遠く離れた綾瀬の車両基地から資材をどう搬入するか、工事ヤードをどう確保するかが大きな課題でした。その解決策として、当時、複々線工事を進めていた直通運転先との調整を図り、協力を得ることで、それらを可能としました。工事発注までに多くの協議が必要でしたが、社内外の関係者を巻き込み工事を推進させる貴重な経験を積むことができました。さらに日比谷線工務区に異動となり、最前線での軌道の現場管理を経験しました。軌道の補修は、終電から始発までのたった3時間の間に行わなければなりません。計画を綿密に立てることはもちろん、輻輳する様々な工事も把握しなければなりません。3時間の間にミスは許されず、非常に緊張感の高い中で仕事をしていました。そのため、夜間工事が全て無事に終わり、始発電車が走る音を聞いて安堵する日々。自身の仕事が日々の安全・安定輸送に直結していることを実感することができました。その後、産休・育休を取得し、出産と育児に専念する1年9ヵ月を過ごすことになりました。

地下構造物が抱える課題に
真摯に向き合う姿勢

双子を出産し、少し長めに育休を取得したので、職場への復帰には正直、不安もありました。それでも職場の理解やサポートもあって、自分自身と子どもたちの生活のリズムを確かめながら、徐々にペースをつかめるようになりました。復帰後に配属となった工務企画課は、工務部全体の管理を担う部署で、予算の策定や管理、社内調整等を担当しました。短時間勤務のため、自分が退社した後のことも考え、指示を明確にしたり、周囲とのコミュニケーションを大切にすることを心がけました。部全体に関わる業務を経験し、視野が広がり、全体を見渡す力がついたと思います。
現在は、土木課の技術基準担当として、国から出される省令に基づく耐震補強や、トンネルや橋梁といった土木構造物の補修・補強検討などを行っています。これまで経験してきた軌道の仕事とは対象物が異なるために、戸惑いを感じることもありました。トンネルや橋梁は、悪くなったからといって交換することはできません。適切なタイミングを見極めて、効果的な補修・補強を繰り返しながら、長く使用していくことになります。そのために十分な検討を行いながら、長期にわたる計画を立て、着実に補修・補強を行っていく必要があるのです。

入社前、私はこの会社のインターンシップに参加しました。技術的に制約の多い中、地下構造物が抱える課題をどう解決するか、真摯に向き合う先輩たちの姿に憧れを抱き、入社を決意しました。入社後も、そういった姿勢で課題に向き合うたくさんのメンバーに囲まれて、仕事ができています。

メンテナンス技術を体系化し、
新たな価値を創造する

近年、社会インフラの老朽化が危惧され、その対応策について議論される機会が増えてきたように感じています。そのため、社会インフラのメンテナンスは、今後ますます注目されることになると思います。私たち東京メトロは、制約の多い地下空間において構造物のメンテナンスを長年続けてきた実績と、多くの課題を克服しながら蓄積してきた技術力・ノウハウを持っています。これらを駆使してより精度の高いメンテナンス体制を確立していくことによって、東京メトロの新たな可能性を広げることができると考えています。
毎日、同じ時刻に始発電車が走り始め、分刻みのダイヤのもと確実に列車が運行されること。それは、利用者であるお客様にとっては当たり前のことかもしれません。しかし、私たちにとってそれは特別なことなのです。当たり前の日常を守り続けるために、長い時間をかけて知恵を絞り、いくつもの課題を乗り越えていく。そして、少しだけ進化した当たり前の日常を提供できるようになっていきます。そんな私たちにとっての特別な喜び達成感を、これから入社されるみなさんと共に分かち合いたいと考えています。

Career

2011年

工務部 軌道課 軌道工事の事業計画策定、お客様からいただいたご意見への対応策の検討やシステム開発に携わる

2013年

工務部 軌道工事所 軌道工事の設計、積算、発注、工事監理業務を担当。千代田線代々木上原駅で分岐器の改良工事等の軌道工事を推進

2015年

工務部 日比谷線工務区 日比谷線の線路の保守管理、工事監理を担当。最前線の現場で、巡回検査や補修作業も経験

2017年

工務部 軌道課 軌道の大規模改良工事計画を担当。その後、産休・育休を取得し双子を出産

2019年

工務部 工務企画課 1年9ヵ月の休暇を経て職場に復帰。工務部の予算策定とその管理、各種社内調整業務などを担当

2020年

工務部 土木課 トンネルや橋梁等の土木構造物の補強・補修検討、耐震補強などを担当

育児に追われながらも、子どもたちに癒される日々
休日の過ごし方について

育児に追われながらも、子どもたちに癒される日々

双子の育児に追われて、自分の時間がなかなか取れないというのが正直なところです。とはいえ、幼い子どもたちと接しているのは、私にとって大切な時間。最近は、空前の電車ブームで、近くの私鉄の車両や新幹線の車両を見に行ったり、家では電車のおもちゃで遊んだりしています。他社の車両にも詳しくなったのは、子どもたちの影響ですね。

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※内容は取材当時のものです