新規事業の創出

高架下等の用地を活用して
沿線住民の生活を豊かに

東京メトロでは鉄道事業だけでなく、お客様の多様なライフ・ワークスタイルに対応すべく、様々な新規事業を立ち上げている。たとえば、沿線地域の子育てを応援するため、行政や保育事業者と連携し、待機児童数の多いエリアに保育所を開設。2020年4月1日には「チェリッシュやなか保育園」を千代田線北綾瀬周辺の用地にオープンし、現在計8か所で保育所を展開している。今後も行政保育事業者と連携して、保育施設の展開を推進していく予定だ。また、高架下用地の活用事例としては、東西線妙典駅のカフェ併設のフィットネスクラブ「greener(グリーナー)」がある。ヨガ、ボルダリング、ノルディックウォーキングなど月150本のプログラムや地場野菜を販売するマルシェなどのイベントを通じて、沿線住民に健康的なライフスタイルを提案している。

お客様のビジネスと生活を支える
駅構内の新規事業

新規事業のなかには駅をビジネス空間として活用し、働き方改革やテレワークを推進している事例もある。その代表例が駅構内での個室型ワークスペース「CocoDesk」の設置だ。この個室型のワークスペースには電源コンセントやWi-Fi、エアコン、ウイルス抑制・除菌用紫外線照射装置などが設置されているほか、抗菌コーティングが実施されており、移動中のスキマ時間を活用して、快適で安心・安全な環境で仕事に打ち込むことができる。また、2020年2月にはクックパッドが提供する生鮮宅配ボックス「マートステーション」を鉄道会社として初めて一部の駅構内に設置。自宅や勤務先の最寄り駅で生鮮食品EC「クックパッドマート」で購入した商品を受け取れるので、利用者はより効果的に時間を使うことができそうだ。このように地下鉄の駅は着実に私たちのビジネスや生活の一部になりつつあるようだ。