土木職種(改良土木)


地下を究める土木技術で、
東京に集う人の「移動」を支え続ける

改良建設部 設計第二課

小松 豪Go Komatsu

2017 年入社

出身学部/理工学部

私の仕事を一言で表すなら、地下に新しい空間をつくることです。首都東京を走る東京メトロの路線は、日々膨大な数のお客様にご利用いただいており、それゆえに様々な課題を抱えています。例えば、列車の遅延、駅の混雑、バリアフリー設備の整備など、こうした課題に対して、最適な構造物を計画・建設することで解決を図っています。また現在、2 つの新線建設に向けた動きが本格化しており、新たな地下鉄ネットワークを拡充することも重要なミッションです。

ほかの鉄道事業者にはない凄みを感じて、東京メトロを志望

大学時代、土木系の交通工学を専攻していました。もともと私は、社会生活に欠かせない人の「移動」に関心があり、移動をより活性化させる交通のあり方を研究していました。就職にあたっても、移動サービスを広く提供できる場として鉄道会社を志望しました。中でも東京メトロは、通学で東西線を利用していたので親しみがあり、また、各駅で大規模な改良工事を進めているのをよく目にしていました。地下鉄が通常運行している中で、技術的に難度の高い地下構造物を首都東京の地下で建設していることに凄みを感じ、ここなら面白そうな仕事ができそうだと入社を希望したのです。

入社後は、土木系のエキスパート職としてキャリアを重ねています。1 年目は駅のバリアフリー整備工事における社内外での設計・調整業務を、2 年目から 4 年目にかけては日比谷線の新駅建設の現場での施工管理業務を、そして 5 年目から 7 年目は銀座線の駅改良工事の事業管理と課題解決に向けた調整など、これまで様々な業務を経験して土木技術者としての幅を広げてきました。

2 年目に「虎ノ門ヒルズ駅」の新設工事を担い、大きく成長

今でも印象に残っているのは、2 年目の 2018 年から担当した、日比谷線の新駅である「虎ノ門ヒルズ駅」の施工管理を担当したことです。私にとっては初めての現場でした。

2020 年の開業に向けて工事が急ピッチで進められており、新駅の建設に関われることに大いにやりがいを感じて現場に赴きましたが、待っていたのは、間近に日比谷線が走る状況で新たに駅空間をつくる難しい工事でした。そこからは日々、工事関係者の方々と協力しながら、安全、工程などを監督することに奮闘しました。

まだ入社数年の若手でも、現場に出れば、自分が東京メトロの代表となります。安全や品質について課題があれば、私が解決策を工事関係者の方々に伝え、確実に実行していかなければなりません。しかも私がつくり上げているのは、多くの人が利用する都心の新しいインフラです。大きな責任を感じながら無我夢中で仕事に取り組んだこの経験は、私をとても成長させてくれました。竣工式のセレモニーにも参加させていただき、完成したホームで工事関係者の方々と撮影した記念写真は、いまでも大切に保存しています。

現在、新線建設プロジェクトに参加し、品川新駅の設計に奮闘中

現在は、南北線延伸のプロジェクトに関わっています。東京メトロがまだアクセスできていない品川に駅を設ける計画であり、その設計業務を担当しています。プロジェクトはスタートしたばかりで、開業は 2030 年代半ばとまだまだ先ですが、最初の段階で完成までのスキームを見据えた適切な計画・設計をしておかないと、いざ工事に入った時に混乱を招きかねません。「当初の設計がしっかりしているから工事もスムーズだ」と後に続く人たちに評価してもらえるよう、関係各所と調整しながら業務に取り組んでいます。

品川に東京メトロの駅ができれば、東京における人の「移動」も大きく変わる。こうした社会に影響を与えるようなプロジェクトにチャレンジできる機会が控えている一方、地下鉄のトンネルは老朽化が進んでおり、それを考慮した上で安全に改良工事を進めていくことも今後の重要な課題です。そうした未来に向けても、これまで自分が培ってきた経験を活かして課題解決に貢献し、東京に暮らす人々の「移動」を支え続けたいと思っています。

※記載内容は取材当時のものです

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